オーストラリア自転車で大陸横断 〜ナラボー平原越え〜

9日目 1999年4月25日

朝方、目が何度か覚めた。ナラボーに入って、1番の冷え込みの朝だった。
6:10にアラームがなったけど、余りにも寒く、camp fireに火をおこす行動を取るという気にさえならない寒さだったので、
20分位して、明るくなりだしたら起きようと思い、もう1度寝た。

気がついて、目が覚めたら7:30
相変わらず寒いが、動かないと出発できないし、最終日Norsemanに早く着きたいとも思ったので、テントを出て木を集めて、campfireに火をつけた。
フミもどうやら、寒さで起きれず、同じ位の目覚めだった様だ。ちょうど、日の出の時間だった。
朝のcampfireはcaravan parkでのhot shower替わりになる重要なものなのだ。これで体をしんまで暖めるのだ。
朝食をたらふく食って、ちょっと遅めの9:25出発した。

出発すると、平坦・上り・平坦・上りと交互に続き、高度を上げていった。
この辺りに来ると、ナラボー平原は終わり、道路の両側には高い木がそびえている。
ここは、フレーザー山脈(Frazer range)と呼ばれる所で、上りきった向こう側には、樹海が広がっていた。
上りきったからには、楽な下りだなーと思い、下り始めたら、「Norseman 100km」の表示が…
 ゴールは着実に近づいていると感じた。 

が、「roadwork in progress next 9km」 の表示が! 9kmと言う数字。
まさに話に聞いていた数字。 
道路を作り直す工事の為、DETOUR(迂回路)があり、その迂回路がすごく凸凹で悪いので、
パース方面から走ってきたチャリダーが車に乗せられて移動したと言う所だ。

けど、ナラボーもここまで来て、最後になって、しゃーないにしても、車に乗せてもらうのは、ちょっと無念・・・と言う気になる。
きっと、フミも同じ気持ちだったのだろう。
メインの道路は工事中で新しい迂回路が木を切り倒して、土を固めた状態で作られている。
最初俺が、「工事中のメインの道、通ろうかー」と言ったが、フミは「いや、迂回路を通ろう」と言う。
まあ、「doesn’t matter」ひとまず、迂回路を走れるだけ走ろう、と走り出す。

道は想像していたほど悪くはなかった。が、それでも結構跳ねがある。
一度、N.S.W.州とビクトリア州の州越えのオフロードの山道で、同じ様に道が悪く、
フロントキャリアーに大きな負担がかかり走行中に壊しているので、今回は自転車、特にフロントキャリアーをいたわって走る。

すぐ目の前の道を衝撃が少ない路面を縫うように選んで走っている。と、いつの間にか、main roadに戻る事に。
スピードメーターを見たら9km走っていた。これで無事、Norsemanまで自力走行だ!。後、残すは90km!ペダルを踏み続けた。



この日、30km×4セットで走ったのだけど、午後の30km×2セットはフミのペースがとても速く、ついて行く事が出来なかった。
フミもNorsemanへ自然とペダルが強まったのだろう。最後にJimerlana hillを越すとNorsemanへ7kmとなり、
5km手前では、町まで5kmの標識が出てきた。あと15分。
今までもroadhouseの手前5kmの標識が出る度、あと15分と思い頑張ってペダルをこいで来た。
そして、今回もあと、本当にあと15分でNorsemanに着くのだ。そう思い、ペダルをこぎ続ける。

久々の町だ。1200kmは長かった。たった、9日間なのだけど長かった。そして、町に着くのだ!
道の横には、ホテルやバックパッカーの看板が立っている。Road houseだけでないのが町の証だ。気持ちが盛り上がっていく。
そして、ついに左前方にBP(ブリティッシュぺトロール)のロードハウスが目に入った。フミはすでに自転車をとめて俺を待っていた。
けど、俺は、BPに入らず、100m程進んだ。

数ヶ月前、ブリスベンからシドニーに着いた頃、ナラボー平原越えをチャリダーから聞いた時から、ここでしたい事があったのだ。
Norsemanは地図で見ると、T字路になっている。それが、ナラボー道路終点のしるしでもあるのだが、そこに突っ込みたかったのだ。
俺は、「ぶつかるー」と、大声をあげながら、 ← エスペランス   カルグリー → という標識に突進してぶつかった。
アホみたいな行動であるが、ナラボー越えが実感できて嬉しかった。
その後、BPで久々の安いchips(1.5ドル)を食べ、時計を1.5Hr遅らせ、西オーストラリア州に体・気持ち・時間共に入ったのである。


Norsemanの町は小さかった。スーパーは日曜と言う事で、何処も開いてなかった。
久々に肉料理、ステーキを食べようと思っていたが、どうやら今日は手に入らないようだ。
ひとまず、酒屋(bottle shop)に行き、俺は7ドルちょいの赤ワインを、フミは750mlのビールを買う。そして、キャラパーへ。
そのキャラパーの前にあるAMPOLのroad houseに寄ったのだが、ここがtake awayが充実していたのだ。
ひとまずキャラパーにcheck inして、テントを張りシャワーを浴びた。久々のシャワーがとても気持ちよかった。
ボサボサの硬くなって、ヘルメットでペチャンコになっていた髪は生き返り、足や顔の黒い汚れもキレイさっぱり落ちた。

そして夕食!俺達2人にとって「祝 ナラボー越えparty」である。
先ほどのroad houseに行き、ピザ6ドルと豚肉野菜セット4ドルを奮発して買い、テントグランドにあるテーブルで食べた。
ナラボーで不自由な食事ばっかりだった事もあり、食事は最高に美味く感じ、ナラボー越え出来た達成感で、
又3日間共に走って来た、親しくなってきたフミと一緒という事もあり、楽しく酔えた。
明日は1日休息日と言う事もあり、アラームもオフにして、眠くなったので、9時(WA)には睡眠に入った。とても楽しい夜だった。

ちなみに余り早く寝すぎたので、12:30に目が覚めた。
そしてウンコ。4時過ぎにもウンコ。朝起きてウンコ、と、よくウンコの出る在庫(ウンコ)一掃セールのような夜だった。





2005年9月18日
KAPPA 編集