インド日記 復刻版
出発前
大学4年生の1月と言うのは、最後の卒業試験や卒業論文に追われる時期である。
2月に入ると、大学側も入学試験などで大忙しとなるので、1月中に在学生を修了させたいのだろう。
そんな理由が本当かどうか今だに分からないが、大学生にとって、2月頭〜4月頭の丸々2ヶ月は、
これ又2ヶ月近くある長い夏休みと共に最高の長期休暇だった。
ただ、大学4年生の春休みだけは、状況がちょっと違う。
1月の試験の成績次第で、そして卒業論文次第で卒業できるかどうかがかかっているからだ・・・
と、同時に社会人になると言う事に少なからず恐怖を感じている。
そんなのんびりとした学生生活に最後に花を咲かそうと、卒業旅行なる一大イベントがあったりもする。
当時も、「みんなでグアムやハワイに行こう!」というのも一般的だったけど、そこまで一緒につるんで行きたいと言う仲間もいなかった。
当時から、一風変わっていたのかもしれない。
当時は、夏休みになると、北海道や信州、東北などをバイクで野宿しながらツーリングしていたので、
最後の冬は北海道最北端・稚内をバイクにタイヤチェーンをつけて目指そうとクレージーな事を本気で考えていた位だ。
だれもそんな奴には近寄らないだろう!
もちろん、彼女なんていなかったなー。
好きな子がいて、告白したけど駄目で、けど好きやから、
「よっしゃ、神戸から東京までマラソンで走って、それで思いを表現して告白をもう一回しよう」なんて思考回路だったから、まー当然でしょう。(笑)
卒業を迎えた最後の春休み、周りの話題は「卒業旅行」が1つのキーワードになる。
大学1年生の1月から3年間、大学付属病院で看護助手のアルバイトをしていたので、
そのバイト先でも、「卒業旅行は何処に行くの?」ってよく聞かれた。
看護婦と言うのは、お金があるらしく、海外旅行の話をよくしていた。
バイト仲間の後輩M君は、大のフランス好きで年に一回は行っていた。
そうなると、フランス旅行の体験をネタに看護婦さんとの話題が広がる。
「その(M君の)ごっつい顔で、おしゃれなフランスなんて似合わないよ!俺のバイクで周る野宿生活の方が100倍面白いよ!
そんな、みんなが行く観光地に何を今さら・・・」とひがみまくっていた。と、同時に、うらやましいなーと思っていたのも事実だ。
けど、変人の僕は、それの為だけに、フランスやハワイ、アメリカと言った若い女性にも人気のある人気観光地には行きたくなかった。
けど、「外国には社会人になる前にやっぱ行っときたいなー」と思った。
その中で、興味を持った国が、「インド」だった。
正直、インドカレーの本場でカレーが食べれるな・・・
とか
1泊100円で宿に泊まれるから、お金がかからないよ・・・・
とか
人生観がかわる、すさまじい世界やで・・・
と言う程度の気持ちだった。
もちろん、当時、若い女性に人気のあるオーストラリアに行きたいなんて、ミジンコの糞ほども考えなかった。
「インドなら、1人で行っても違和感ないなー」それも大きな理由になり、卒業旅行はインドに行く事になった。
生まれて初めてのパスポート取得に始まり、九段下のインド大使館に「ビザ」を取りに行ったり、
新宿の「アクロス」に格安チケットを買いに行ったり、すべてが初めての事ばかりの海外旅行の準備は、不安3% 楽しみ97% で進んでいった。
最後のテストと卒業論文の合格見込みも立ち、4年間お世話になった1人暮らしの家を引き払い、
3年間お世話になったバイト先にも別れを告げ、2月3日、生まれてはじめての外国に向けて成田空港に向かった。
この、インド旅行が終わると、もう社会人。
4年間の大学生活、そして、この生活環境には、戻れない事がその後、旅行中強く感傷的にさせるのだが、
この時は、きれいさっぱり、身軽に旅立てる・・・・(余分な家賃も払う必要がない)と、思いすっきりした気分だった。
さー、どんな旅が始まるか?
次回に続く (不定期更新 1ヶ月に1回くらいかな? 来年前半には、日本帰国が書ける様に・・・っと)
2006年8月6日 ページ公開
KAPPA